突発性難聴とは突発的に耳の聞こえが悪くなる難聴で、急激に起こる感音性難聴のうち原因不明のものを突発性難聴と呼びます。突発性難聴の殆どが、片耳に起こり、再発しないのが特徴です。突発性難聴の症状は、難聴と同時に耳鳴りや耳の閉塞感があり、めまい(眩暈)・吐き気の症状を伴うことがあります。突発性難聴の原因ははっきりしていませんが、ウィルス感染説や内耳循環障害説があります。治療が遅れたり高度の難聴の場合は、治療による聴力回復がしずらく、難聴・耳鳴り・ふらつきなどの後遺症が残ります。
突発性難聴の原因は?突発性難聴とは、そもそも、突発性難聴の定義が「急激に発症する感音性難聴のうち原因不明の難聴を突発性難聴と呼ぶ」ということです。ただ、有力な説としてウィルス感染説や内耳循環障害説(特に糖尿病がリスク要因大)があります。臨床的には、ストレス・疲労が誘発原因になっていることが多いようです。まず突発性難聴の原因がウィルスであるとのウィルス説です。突発性難聴の症状が現われる前に風邪のような症状を訴えるケースが少なくない、「おたふく風邪」「はしか」などのウィルス性疾患が突発的な高度難聴を引き起こす、突発性難聴の殆どが再発しないことが根拠になっています。突発性難聴の原因の内耳循環障害説ですが、内耳の痙攣・血栓・出血などにより毛細血管の循環障害が突発性難聴の突然起きる難聴の症状を容易に説明ができることと、突発性難聴の治療法として血管拡張剤や抗凝固剤などの血液循環改善薬が有効であることが多いと報告されていることも突発性難聴の原因が内耳循環障害説の根拠になっています。ただ突発性難聴の特徴とされている「突発性難聴は殆ど再発しない」の説明ができないことも事実です。
突発性難聴の症状の殆どがかなり高度な難聴からはじまります。突発性難聴の発症に男女差はなく、中年以降(40~60歳に多い)に多く発症し、一般的に「いつ難聴が起こったか」をハッキリ自覚していることが多いです。「いつから耳の聞こえが悪くなったかは分からないが、徐々に聞こえが悪くなった」といった場合は突発性難聴とはいえません。突発性難聴は殆ど再発しないことが一つの特徴で、メニエール病のように繰り返すことはありません。ただ極めて稀に反対側の耳に突発性難聴が発症することもあります。突発性難聴の症状は難聴に耳鳴を伴いますが めまい(眩暈)を伴う場合と伴わない場合があります。突発性難聴の主症状(突然の難聴、原因が不明か不確実)と副症状(耳鳴り・まめい・吐き気・嘔吐)の両症状を満たす場合は、確実に突発性難聴と診断されます。突発性難聴の診断にあたっては、メニエール病・ウイルス性内耳炎・心因性難聴などの病気との鑑別が必要で、聴力検査・ウイルス抗体価検査・身体症状などである程度鑑別可能といわれています。突発性難聴と診断された後に再発するならば外リンパ瘻・メニエール病・聴神経腫瘍など他の耳の病気が疑われます。
突発性難聴の治療法は、早期安静入院です。突発性難聴は早期に病院で検査・入院治療を受けることが聴力回復の鍵になります。突発性難聴の症状が現われた後に早期入院治療をすることで聴力の回復が期待できますが、高度難聴や治療が遅れたりすると聴力が回復しずらい傾向があります。発症後しばらくしてから入院しても多くのケースが手遅れ状態で、早期入院と同じ治療を行っても聴力回復に治療効果が期待できないといわれています。入院中の突発性難聴の治療法は、一般的にステロイド・ホルモンの漸減療法と低分子デキストランなどの点滴です。ステロイドによる聴力回復が期待されない場合はデフィブラーゼ療法が検討されることもあるようです。補助治療法・併用治療法として高気圧酸素療法と星状神経節ブロックがあります。
※突発性難聴のなかに特発性両側性感音難聴と呼ばれる難聴が稀にあります。特発性両側性感音難聴は左右両方の耳に突発性難聴が起きて症状が進行します。
※突発性難聴のウィルス説に関連して、ヘルペスウィルスとその治療薬としての抗ヘルペスウィルス薬(バルトレックス)がマスコミで取り上げらました。抗ヘルペスウィルス薬(バルトレックス)が耳鳴り・難聴・頭痛に効くといわれています。また「急性感音性難聴の80%にヘルペス治療薬の静脈注射で改善を認めた」との臨床報告があります。ヘルペス・ウイルスによる疾患のハント症候群は、感音性難聴の他にめまい(眩暈)や顔面神経麻痺を引き起こすことがあります。

