日本人の痔は放置される傾向が高いようです。日本人は痔の治療は恥ずかしいという気持ちから重い症状の痔になる可能性が大きいといわれています。痔に似た症状で命に関わる病気もありますから、痔を放っておくことは危険です。痔の症状があるなら治療をしましょう。
日本人の痔
痔の種類
痔の種類に痔核(イボ痔)、裂肛(切れ痔・裂け痔)、痔ろう(痔瘻)があげられます。痔はほぼ人間特有の身近な炎症性の病気です。痔の種類に関わらず共通していえるのは炎症が痔の原因になっていることです。
痔の原因
痔の原因は、便秘や下痢、肉体疲労、ストレス、冷え、飲酒、女性の生理などがあげられます。また、加齢によっても痔になりやすくなります。どの痔でも炎症が引き金になっており、痔の原因となる炎症を引き起こす原因を取り除いたり改善することが痔の予防になります。
女性の痔
女性の痔の原因には、生理のほかに妊娠出産が大きく関わっています。女性は便秘になりやすく、女性特有の妊娠出産が痔の原因になっているのです。男性よりも女性のほうが痔になりやすいといえます。裂肛(切れ痔・裂け痔)は男性に比して女性の痔で多いです。女性専門の病院もありますから躊躇せずに痔の治療をしましょう。
男性の痔
男性の痔で特記すべきは痔ろう(痔瘻)です。痔ろう(痔瘻)は女性に比して男性に多く、比較的筋肉の発達した青年などに多いといわれています。男性に比して多い痔ろう(痔瘻)は治療が難しく、かつ注意が必要な痔です。
内痔核と外痔核とは
痔核とは、いわゆるイボ痔のことです。痔核は肛門周辺の網目状の静脈群がイボ状に膨らんで形成された静脈瘤から出血したり腫れたりする痔です。肛門内にできた痔核(イボ痔)のできた場所によって内痔核と外痔核に大別されます。
痔核の症状治療手術
イボ痔とよばれる痔核の症状と治療は内痔核と外痔核で異なります。初期の痔核において、内痔核では痛みを感じることは少ないですが外痔核では痛みの自覚症状があります。痔核のある部位が違うため治療方法も異なります。
痔核根治手術
内痔核の痔核根治手術としては、従来の痔核結紮切除術などに加えてPPH法といわれる新しい手術治療法のほか新しい機器を利用した痔核手術治療法が登場してきました。痔核の症状によって日帰り手術が可能なケースや入院手術になるケースがあります。
裂肛とは
裂肛とは、いわゆる切れ痔・裂け痔のことです。裂肛の原因は、便秘などで腹圧をかけて硬い便を出そうとしたり下痢便が粘膜に炎症をおこして便が通るときに弱い粘膜が切れて裂けることで裂肛になります。
裂肛の症状治療手術
切れ痔とか裂け痔と呼ばれる裂肛の症状の特徴は激しい痛みです。排便でいきむと肛門がビリッと痛んだり、その痛みが排便後も続くようならば裂肛(切れ痔・裂け痔)が疑われます。軽い裂肛(切れ痔・裂け痔)ならば軟膏や座薬の使用や便秘改善で自分で治療できるレベルですが、裂肛(切れ痔・裂け痔)が慢性化している場合は専門医の治療が必要です。
痔ろうとは
痔ろうとは、あな痔ともよばれる痔です。痔瘻(あな痔)は肛門腺窩が化膿炎症をおこして瘻管という膿が出るあなが出来る痔です。肛門腺窩が深い人や、下痢や便秘の人が痔瘻(痔ろう・あな痔)になりやすく、若いガッチリ体型の男性に比して多い痔です。痔瘻(痔ろう・あな痔)は薬物療法による治療は難しく癌に進行することがあるため、治療は手術になります。
痔ろうの症状治療手術
痔ろうの症状は激しい痛みと発熱です。薬物治療は無効で手術による治療になります。痔瘻(痔ろう・あな痔)を長年放っておくと痔ろう癌に進行することがあります。これは痔核(イボ痔)や裂肛(切れ痔・裂け痔)と大きな違いです。痔ろう癌は通常の肛門癌に比して悪性度が高いといわれています。痔瘻(痔ろう・あな痔)は適切な治療が重要です。
痔の薬
痔の薬は痔の症状である出血・痛み・腫れ・かゆみに直接効果があるのが座薬と軟膏です。痔核(イボ痔)や裂肛(切れ痔・裂け痔)には有効です。ただし、痔ろう(痔瘻・あな痔)は薬での治療が無効ですから、専門医の診察をうける痔と考えましょう。総合的に痔を改善する漢方薬を使用するのもよいです。いずれにせよ痔は炎症が根本にありますから、炎症を抑えて痛みを取るのが痔の薬になります。
痔の漢方薬
痔の漢方薬でよく知られているのが乙字湯と呼ばれる漢方薬です。軽い痔(痛みや出血などの症状が軽い)で便秘傾向の人の痔によいのが乙字湯です。痔の漢方薬は体格や痔の痛み・出血などの症状で使い分けられます。生活面で工夫をしていても痔と診断されてしまったら漢方薬を利用するのも一つの方法です。
痔の予防と対策
痔の予防対策のご紹介です。長い間同じ姿勢でいない、腸内環境を整えて便秘や下痢を改善する、冷え性を改善する、肉体疲労や精神的ストレスを溜めない、お尻を清潔にする、痔の予防対策になる運動をする、などが痔の予防対策になります。痔によい運動と悪い運動があることをご存知ですか?
痔と似た病気
痔と似た病気があります。出血=痔とは限りません。痔もちの人は要注意です。痔の症状の出血と思っていたら大腸癌だったり・・・。また痔ろうは一般的な肛門癌よりも悪性度が高い痔ろう癌に進行することも・・・。
痔の病院選び
痔の病院選びは、医師の技術・知識・経験や設備が重要です。また、手術後の経過に責任を持てる医師や病院やクリニックであることも大切です。日帰り手術や新しい医療機器技術を謳い文句にしていたり、専門医を掲げていても時代遅れの治療に拘っている医師もいます。賢い患者になって痔の病院クリニック選びをしましょう。

